西方的形式と東方的混沌の間に生まれた、未体験の怪奇幻想の世界へようこそ。ポーランド、チェコ、スロヴァキア、ハンガリー、ユダヤ、セルビア、マケドニア、ルーマニア、ロシアの各国の怪作を、原語から直訳。極上の文庫オリジナル・アンソロジー!

○ literature / ことばと物語

『東欧怪談集』沼野充義編

販売価格
1,210円(税込み)
JANコード
9784309467245
メーカー
河出文庫
ブランド
沼野充義編

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商品詳細

「自分でも東欧やロシアに何度か出かけ、現地で『怪談集』のための資料を補充する機会もあったし、また、1991年にまる1か月アメリカ合衆国に滞在したときには、ハーヴァード大学の巨大な図書館で足を棒にしてスラヴ文学関係の棚を隅から隅まで調べることもできた。ただし、そのときわかったのは、東欧に的をしぼったこの種のアンソロジーは欧米にも―少なくとも調べることのできた範囲では―まったくないということだった。
(中略)
 まず、ここに収められた26編の作品のうち、19編までもが、本書のために初めて訳されたものであり、しかも収録された作家の大半は、日本語に訳されること自体、今回が初めてである。その意味では、本書は文庫版とはいえ、実質的にはまったく新しいオリジナル・アンソロジーであることを強調しておきたい。
(中略)
 そして、もう一つ特筆しておきたいのは、本書に収められた作品が(パヴィッチの作品を唯一の例外として)すべて原語から直接訳されたものだとういうことである。英文学は英語から、仏文学はフランス語から訳す、というのはいまでは常識のようにも思えるが、じつは日本の現状ではちょっとマイナーな言語になると、必ずしもそれはまだ当たり前のことではなく、ロシア語の著作でさえ英訳から訳されるようなことさえ時折ある。まして、東欧のもっとマイナーな言語となると、そもそも自由に読みこなせる人材が日本では非常に限られているということもあり、重訳はまだ止むをえないものとして認められている。しかし、このアンソロジーでは東欧各国文学それぞれの第一人者の協力を得ることができたため、基本的にすべての言語からとういう原則を貫くことができた。」(編者あとがき より)


西方的形式と東方的混沌のはざまに生まれた、未体験の怪奇幻想の世界へようこそ。ポーランドの異才ポトツキ、ノーベル文学賞受賞のイディッシュ語作家シンガー、ルーマニアの宗教学者エリアーデの異色作に加え、チェコ、スロヴァキア、ハンガリー、セルビア、マケドニア、ロシアなど、各国の怪作や本邦初訳の作品も収録。原語から訳された贅沢な文庫オリジナル・アンソロジー!


編者紹介 :
沼野 充義 (ぬまの・みつよし)
1954年東京生まれ。東京大学名誉教授、名古屋外国語大学世界教養学部教授・副学長。ロシア東欧文学の第一人者。著書に『徹夜の塊 亡命文学論』(サントリー学芸賞)『徹夜の塊 ユートピア文学論』(読売文学賞)、『チェーホフ 七分の絶望と三部の希望』『徹夜の塊3 世界文学論』、訳書にS・レム『ソラリス』、V・ナボコフ『賜物』などがある。

目次:
  • ポーランド
『サラゴナ手稿』第53日 トラルバの騎士団長の物語……ヤン・ボトツキ(工藤幸雄訳)
不思議通り……フランチシェク・ミランドラ(長谷見一雄訳)
シャモタ氏の恋人……ステファン・グラビンスキ(沼野充義訳)
笑うでぶ……スワヴォーミル・ムロージュック(沼野充義訳)
こぶ……レシェク・コワコフスキ(沼野充義・芝田文乃訳)
蠅……ヨネカワ・カズミ(板倉千鶴訳)
  • チェコ
吸血鬼……ヤン・ネルダ(石川達夫訳)
ファウストの館……アロイス・イラーセク(石川達夫訳)
足あと……カレル・チャペック(来栖継訳)
不吉なマドンナ……イジー・カラーセク・ゼ・ルヴォヴィッツ(石川達夫訳)
生まれそこなった命……ユダ・クリセオヴァー(石川達夫訳)
  • スロヴァキア
出会い…フランチシェク・シヴァントネル(長興進訳)
静寂……ヤーン・レンチョ(長興進訳)
この世の終わり……ヨゼフ・プシカーン(木村英明訳)
  • ハンガリー
ドーディ……カリンティ・フリジェシュ(岩崎悦子訳)
蛙……チャート・ゲーザ(岩崎悦子訳)
骨と骨髄……タマーシ・アーロン(岩崎悦子訳)
  • ユダヤ
ゴーレム伝説……イツホク・レイブシュ・ベレツ(西成彦訳)
バビロンの男……イツホク・バンヴィス(アイザック・シンガー)(西成彦訳)
  • セルビア
象牙の女……イヴォ・アンドリッチ(栗原成郎訳)
ルカレヴィチ、エフロシニア『ハザール事典』より……ミロラド・パヴィチ(工藤幸雄訳)
見知らぬ人の鏡『死者の百科事典』より……ダニロ・キシュ(栗原成郎訳)
  • マケドニア
吸血鬼……ペトレ・M・アンドレユフスキ(中島由美訳)
  • ルーマニア
一万二千頭の牛……ミルチャ・エリアーデ(直野敦訳)
夢……ジブ・I・ミハエスク(住谷春也訳)
  • ロシア
東スラヴ人の歌……リュドミラ・ペトルシェフスカヤ(沼野恭子訳)

編者あとがき 形式と混沌のはざまで

出典一覧
訳者紹介
原著者、原題、制作発表年一覧


発行年月日:2020/9/8
判型:文庫
ページ数:436ページ
サイズ:15m

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