講談社創業100周年記念企画として刊行された全集「興亡の世界史」の学術文庫版第一期のうちの第4冊目。イラク、シリア、そしてパレスチナと、現在も紛争のさなかにあるこの地域を理解するためにも必読の書。


○ culture / 土地と歴史

『 オスマン帝国500年の平和』林佳世子著

販売価格
1,408円(税込み)
JANコード
9784062923538
メーカー
講談社学術文庫
ブランド
林佳世子著

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商品詳細

「オスマン帝国は、現在のトルコに限定して捉えられるべきではない。オスマン帝国下では、トルコ系の人々の大半が、バルカンやアラブの人々同様、被支配民だった。あえて支配層の民族的帰属を問題にするならば、オスマン帝国は、「オスマン人」というアイディンティティを後天的に獲得した人々が支配した国としかいいようがない。「オスマン人」の集団に入っていったのは、現在いうところのセルビア人、ギリシャ人、ブルガリア人、ボシュナク人、アルバニア人、マケドニア人、トルコ人、アラブ人、クルド人、アルメニア人、コーカサス系の諸民族、クリミア・タタール人などである。少数ながらクロアチア人、ハンガリー人もいる。要は、何人が支配したかは、ここでは意味をもっていなかったのである。」(はじめに より)

14世紀の初頭、アナトリアの辺境に生まれた小国は、バルカン、アナトリア、アラブ世界、北アフリカを覆う大帝国に発展し、19世紀までの約500年にわたって、多民族と多宗教を束ね、長期の安定を実現した。
この「オスマン帝国」は、一般に理解されているような「イスラム帝国」であり「トルコ人の国」だったのだろうか?
メフメト2世、スレイマン1世ら強力なスルタンのもとで広大な地域を征服した後、大宰相を中心に官人たちが支配する長い時代が続き、やがて、「民族の時代」の到来により「多民族の帝国」が分裂するまでを描き、柔軟に変化した帝国の仕組みと、イスタンブルに花開いたオスマン文化に光をあてる。


著者紹介:
林 佳世子(はやし・かよこ)
1958年山口県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部卒業、東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。東京大学東洋文化研究所助手を経て、現在、東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。著書に『オスマン帝国の時代』、共編著に『記録と表象―史料が語るイスラーム世界』『イスラーム世界研究マニュアル』などがある。


目次:
はじめに
第一章 アナトリア─1050-1350
前史―11-13世紀のアナトリア
オスマン登場

第二章 バルカン─1350-1450
バルカンへの拡大
バルカン統合の手法―オスマン化
「スルタンの奴隷」の育成

第三章 戦うスルタンの旗のもとで─1450-1520
イスタンブルの獲得とメフメト2世の征服
バヤズィト2世の時代
セリム1世の大征服

第四章 スレイマン一世の時代─1520-60
「壮麗王」の時代の始まり
ヨーロッパ諸勢力との陸・海の戦い
対サファヴィー朝の戦争
法と統治
イスタンブルとその世論

第五章 オスマン官人たちの時代─1560-1680
オスマン官人支配層の台頭―16世紀後半
政治的混乱と収集-17世紀前半
オスマン官人たちの就職戦線
財政再建と軍人たちの変容

第六章 近世オスマン社会を生きる
生産者の世界
宗教共同体の世界
女性はどこにいたのか
詩人たち

第七章 繁栄のなかの不安─1680-1770
戦争の陰で起きたこと
平和の享受
終身徴税請負制とアーヤーンの勃興

第八章 オスマン体制の終焉─1770-1830
「終焉」に向かう時代
限界①―国際関係のなかでの領土維持の限界
限界②―支配の正当性の揺らぎ
限界③―中央集権体制の弛緩
第1次露土戦争の衝撃
近代国家への転換の50年

おわりに─「民族の時代」のなかで 
学術文庫版のあとがき
参考文献
年表
オスマン帝国用語集
索引

発行年月日:2016/05/11
判型:文庫
ページ数:416ページ
サイズ:15cm

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