本書は、バルカン地域の歴史を先史時代から現代にいたるまでたどった、わが国はじめての通史である。

古書│『バルカン史』新版　世界各国史18　柴宜弘（編）

販売価格: 2,350円（税込み）

JANコード: 9784634414808

【古書】帯付き。背表紙に日焼けあり。

本書は、バルカン地域の歴史を先史時代から現代にいたるまでたどった、わが国はじめての通史である。

ローマ帝国以来，オスマン帝国とハプスブルク帝国の支配を受け，現代に至っても列強の思惑に翻弄され，今日では民族対立の象徴と目されているバルカン。そのイメージを排し，豊かな歴史の実像を明らかにする。

（ルーマニア・モルドヴァ・ブルガリア・マケドニア・ユーゴスラビア・スロヴェニア・クロアチア・ボスニア=ヘルツェゴヴィナ・アルバニア・ギリシア）

執筆者紹介：

柴宜弘（しば・のぶひろ）

1946年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学

現在。東京大学大学院総合文化研究科教授

金原保夫（きんばら・やすお）

1952年生まれ。東海大学大学院研究科博士課程単位取得退学

現在。東海大学文学部教授

佐原徹哉（さはら・てつや）

1963年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退

現在。明治大学政治経済学部助教授。

木村真（きむら・まこと）

1960年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程学位取得退学

現在。東海大学文学部非常勤講師。

六鹿茂夫（むつしか・しげお）　　　　

1952年生まれ。ブカレスト大学大学院法学研究科博士課程修了

現在。静岡県立大学大学院国際関係学科研究科教授。

目次：

序章　バルカン史の前提
バルカンとは
自然環境と重層的な文化圏
バルカン史の特色
第一章　バルカン史の黎明
バルカンの先史文化
古代バルカン諸民族
ローマ支配下のバルカン
第二章　中世のバルカン
民族異動期のバルカン
バルカンの中世国家
バルカンの中世キリスト教文化
第三章　オスマン支配の時代
オスマン帝国の勃興とバルカンの政治統一の実現
オスマン時代のバルカン社会
オスマン支配後期のバルカン社会
第四章　ナショナリズムの勃興と独立国家の形成
セルビアとギリシアの独立運動
近代国家の模索
バルカン近代国家の諸問題
バルカンのナショナリズム
オスマン支配終焉への道
第五章　ナショナリズムの展開と第一次世界大戦
ハプスブルク帝国下の諸地域
世紀転換期のバルカン諸国の政治
バルカン戦争への道
第一次世界大戦
第六章　両大戦間期の政治危機
戦間期バルカンの諸問題
議会制の試行錯誤
国王独裁に向かうバルカン
第七章　第二次世界大戦とバルカン
ヴェルサイユ体制の崩壊とバルカン諸国の混迷
独ソ対立のはざまで
連合国戦時外交と社会主義政権樹立への序曲
第八章　多様な社会主義の試み
人民民主主義体制
東欧のスターリン化とユーゴ型社会主義
非スターリン化と社会主義への多様な道
1970年のバルカン
社会主義体制の崩壊
第九章　対立と相互協力の模索
ユーゴスラヴィア内戦
あらたな民族対立の表面化
相互協力の可能性